法人税は3種類ある?起業前に知っておきたい法人三税を解説

法人税は3種類ある?起業前に知っておきたい法人三税を解説

最終更新日:2026年3月11日

法人にかかる税金でよく知られている法人税は、実は1種類ではなく法人税、法人住民税、事業税の3種類が存在し、これらは「法人三税」と呼ばれています。法人化する前に知っておきたい、「法人三税」それぞれの特徴を解説していきます。

【補足】法人三税以外にも知っておきたい税金
  • 「法人三税」は慣用的な呼び方で、実際には地方法人税(2014年創設・国税)と特別法人事業税(2019年創設・国税)も法人の利益にかかります。
  • さらに2026年4月以降の事業年度からは防衛特別法人税(法人税額に対し税率4%の付加税)も新たに課されます。ただし法人税額から500万円が控除されるため、法人税額500万円以下の中小法人は実質負担なしとなります。

法人税

法人という言葉に"人"が含まれているのは、自然人(生物学的なヒト)以外に企業などの組織体に人格を与えることで権利能力が認められた存在となるからです。
つまり、会社などの組織が1人の人としてみなされるのが法人ということになります。

法人税は法人の活動から生じる所得=会社の利益に対してかかる税金です。
税法上の所得と会計上の利益は異なりますが、会社が得た儲けに対してかかるのが法人税です。

【参考】法人税率
法人税率は原則23.2%です。ただし中小法人(資本金1億円以下等)は年800万円以下の所得部分について15%の軽減税率が適用されます(2027年3月31日までの時限措置。ただし所得金額が年10億円を超える事業年度は17%)。

売掛金や在庫を多く抱えていると決算書では利益があるように見えますが、実際は手元にある資金が少ないということもあります。
会計が煩雑であったり使途不明の費用が多いと税務調査で指摘を受けることもあるので、しっかり会計管理をしておかなければなりません。

法人住民税

法人は先に解説した通り1人の人として権利能力が認められている存在であるため、個人と同じく住民税がかかります。
法人住民税は道府県民税と市町村民税を合わせたもので、東京都は両方の税金を合わせた都民税が課税されます。
都道府県・市町村が定めている税金であるため、納税地によって税率が異なる点に注意が必要です。

課税方法は法人税割と均等割の2種類があり、法人税割は法人税額に税率を掛けて算出する方法で、均等割は法人の規模に応じて課税されます。
法人住民税は利益の有無に関係なくかかる税金であるため、赤字でも法人住民税(均等割)がかかります。

【参考】均等割の最低額
均等割は法人の資本金等の額と従業員数によって税額が決まります。最も小規模な法人(資本金1,000万円以下・従業員50人以下)の場合、都道府県民税の均等割が年2万円、市町村民税の均等割が年5万円で、合計年7万円が最低でも発生します。

事業税(法人事業税)

事業税は地方税法に基づいて企業の事業活動に対してかかる税金です。
事業活動を行う上で公共施設の利用や道路の利用といった公共サービスを受けることがあるため、個人に対しては個人事業税、法人に対しては法人事業税として課税されます。
法人事業税は都道府県に対する地方税として位置づけられており、都道府県に納税します。

法人事業税は所得に対して課税される税金で、所得がなければ課税対象にはなりません。
資本金1億円以上の企業に対しては、法人事業税以外に外形標準課税がかかります。
外形標準課税は法人の資本金、売上金、事業所の床面積、従業員などを基準に税額が算出されます。
法人事業税に加えて課税されるため、資本金1億円以上の企業は外形標準課税も合わせて納税しなければなりません。

【注意】外形標準課税の対象拡大
2025年4月以降、資本金1億円以下でも資本金+資本剰余金の合計額が10億円を超える法人等は外形標準課税の対象に追加されています。法人化を検討する際に直接影響するケースは少ないですが、将来の規模拡大を見据えて知っておくと良いでしょう。
【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務アドバイスを行うものではありません。税制は随時改正される可能性がありますので、法人設立や納税の詳細については、国税庁のホームページや税理士等の専門家にご確認ください。

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