最終更新日:2026年3月9日
フリーランスが屋号で事業用の口座開設をする場合、どの銀行でどのような口座が開設できるのでしょうか。屋号付き口座の開設方法と、銀行ごとの対応状況について解説します。
事業用口座の必要性
フリーランス・個人事業主の場合、個人用の銀行口座を事業用として兼用することは可能ですが、プライベートなお金の出し入れも行うため帳簿付けが面倒になります。
事業用口座を作っておけば事業で使用するお金の出し入れのみ管理すれば良いので管理がしやすくなりますし、確定申告の際にも経費の整理がスムーズです。また、取引先からの振込先が屋号付きであれば、信頼感にもつながります。
屋号付き口座とは?
屋号付き口座とは、口座の名義人に屋号(ビジネス名)が含まれる銀行口座のことです。個人事業主の場合、ほとんどの銀行では「屋号+代表者名」の形式での開設となります。
例えば「Freelance Design」という屋号で開業している場合、口座名義は「フリーランスデザイン ヤマダタロウ」のようになります。三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行などの大手メガバンクではいずれもこの形式での開設に対応しています。
なお、口座名義に代表者名が付いていても、振込時に屋号部分だけで検索・指定できる場合があります。
銀行ごとの対応状況
メガバンク(三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行)
大手メガバンクでは「屋号+個人名」の形式で事業用口座を開設できます。開業届の控えや本人確認書類のほか、事業実態を確認するための書類が求められる場合があります。窓口での手続きとなり、開設まで2〜3週間程度かかるのが一般的です。
ゆうちょ銀行
ゆうちょ銀行では、振替口座に限り屋号を「別名」として登録することが可能です。ただし、屋号のみを口座名義にすることはできず、屋号と口座名義が並列して表記されます。
- 振替口座のみ対応(総合口座では屋号登録不可)
- 振替口座は通帳・キャッシュカードが発行されない(入出金は窓口またはゆうちょダイレクトで行う)
- 口座開設には審査があり、平均1か月程度かかる
- 条件:現に屋号等で個人事業を営んでいること、または48万円以上(給与所得がある場合は20万円以上)の事業所得があること
- 屋号のみの表記は不可(屋号と個人名の並列表記になる)
ゆうちょ銀行は全国の郵便局にATMがあり、ゆうちょ銀行同士の送金はゆうちょダイレクト利用時に月5回まで無料(6回目以降は1回100円)、他行あて振込は1件165円と比較的低コストです。
ネット銀行
近年は、個人事業主向けの屋号付き口座に対応するネット銀行も増えています。
- GMOあおぞらネット銀行 — 個人事業主口座として「屋号+個人名」での開設が可能。振込手数料が安く、バーチャル口座による資金管理にも対応。オンラインで申し込みが完結し、最短即日で口座開設できる場合もある。
- PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行) — 個人事業主向けの「営業性個人口座」として屋号付き口座を開設可能。Visaデビットカードも付帯。
- 楽天銀行 — 個人ビジネス口座として「屋号+個人名」での口座開設に対応。楽天ポイントとの連携もメリット。
ネット銀行は実店舗に行く必要がなく、オンラインで申し込みが完結するのが大きなメリットです。振込手数料もメガバンクより安い傾向にあり、フリーランスの方にとって使い勝手の良い選択肢です。
口座開設に必要な書類(一般的なもの)
屋号付き口座の開設に必要な書類は銀行によって異なりますが、一般的に以下のものが求められます。
・本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
・印鑑(ネット銀行では不要な場合あり)
・開業届の控え(税務署の受付印があるもの)
・事業を営んでいる事実が確認できる書類(確定申告書の控え、事務所の賃貸契約書、公共料金の請求書など)
・屋号が記載された資料(名刺、ホームページの印刷、チラシなど)
まとめ:どの銀行を選ぶべきか
屋号付き口座は、取引先からの信頼向上や経理管理の効率化につながります。銀行選びのポイントは以下のとおりです。
・振込手数料を抑えたい → ネット銀行(GMOあおぞらネット銀行、PayPay銀行など)
・全国どこでもATMを使いたい → ゆうちょ銀行(ただし振替口座の制約あり)
・取引先の信頼性を重視 → メガバンク(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行)
・スピード重視 → ネット銀行(オンライン完結、最短数日〜)
事業の規模や取引先の傾向に合わせて、最適な銀行を選んでください。複数の事業用口座を使い分けるのもひとつの方法です。





